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サーバの内部エラー

 

サーバの内部エラー
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ジュエリー業界に於けるITの活用について18「インターネット利用状況アップデート2006」

web2.0

web2.0とは、従来(Web1.0)とは異なるインターネットサービスの新しい特徴、技術やサービスの開発姿勢の総称であり、明確な定義はないが、特徴として「利用者参加」と「オープン志向」を挙げる事ができる。

利用者参加とは、ブログやSNSに代表される消費者発信型メディアを指す。

オープン志向とは、サービス提供者が自ら保有するデータベースなどの情報やシステムへのアクセス方法を公開し、それを元にして新たな機能を追加したサービスを開発可能にするなど、他者による自社システム等の利用を促す志向を意味する。

※ SNS
Social Networking Site(またはService)の略。友人関係を広げる事などを目的に運営されている、いわゆるコミュニティ型のウェブサイト。自由に参加できるSNSもあるが、既に参加しているメンバーからの紹介がないと参加できないSNSも多い。代表的なSNSにmixi(ミクシィ)がある。


※2「月間ユニークブラウザ数」
(重複を除くインターネット閲覧ソフトの数。パソコンの数とほぼ同じになる。同一人物が職場と自宅などで2台のパソコンを利用した場合には2と数えられるが、同一のパソコンから同じインターネット閲覧ソフトを用いて閲覧した場合には、何回閲覧しても1と数えられる)


総務省の情報通信白書が7月に発表された。ブログ(日記風ウェブサイト)やSNS(※)など、いわゆるweb2.0(左のコラム参照)に関わる統計が目新しい。また以前と比し充実をした携帯端末関連統計が昨今のネット利用状況に関わる潮流の変化を感じされた。今号では宝飾関連事業者の視点から、情報通信白書及び関連統計を取り上げ、解説を加えたい。

■B2C(業者対消費者)

◎市場規模

2004年の一般消費者向け(B2C)の電子商取引の市場規模は全体で5.6兆円で、この内、衣料・アクセサリーの市場規模は1,830億円だった(図表1,2参照)。

市場規模全体の増加率は前年対比で約28%だったが、衣料・アクセサリーは約12%の増加に留まっている。2000年以降の一年ごとのB2C市場規模全体の増加率は80%、81%、65%程で推移していたから、電子商取引市場の拡大基調には鈍化が見られる。

電子商取引化率は全体で2.1%だが、衣料・アクセサリーは1.4%に過ぎないと推定される。

携帯電話等を用いたモバイルコマース率ではエンタテイメントと書籍・音楽が高く、衣料・アクセサリーは平均並みの18.6%である。

◎利用状況

インターネット利用者のうち、ネットショッピングを利用した経験のある者は36.2%で、購入金額は年間平均98,433円だった。


■B2B(企業対企業)

2004年の企業間(B2B)電子商取引の市場規模は102兆6,990億円と推計され、1998年との比較で12倍、前年対比で32.7%の増加だった。電子商取引化率は14.7%。

B2B取引の主流は電子データ交換(EDI17:Electronic Data Interchange)と呼ばれる標準的な規格に基づいた専用線を用いての1対1の取引であるが、単独、あるいは複数の販売企業が参加する電子商店(街)による、多数を対象としたB2B取引の拡大を近年の特徴として挙げることができる。この電子商店街型のB2B取引の市場規模は2004年で9.5兆円、前年比20.3%増だった(図表3)。


■C2C

□ネットオークション

◎市場規模

2004年のネットオークションにおける落札金額の総額は7,840億円で、前年比34.7%の増加であったと推定される。

国内最大手、ヤフーのネットオークションの「月間ユニークブラウザ数」(※2)は2,268万にも及び、前年比で73.3%の増加(図表4参照)。

「月間平均出品数」は2006年2月時点で928万件、2002年6月との比較では325.7%もの増加を示している。

◎利用状況

インターネット利用者の中で、ネットオークションの利用経験者は31.1%に上り、そのうち、落札のみを利用する人の割合は57%、出品と落札の双方を利用する割合は38%だった(図表4参照)。

◎フリーマーケットとの比較

リサイクル・ショップやフリーマーケット(以下フリマと記す)とネットオークションには共通点がある。事業者も参加はしているが、多くの個人が販売をしている点である。

異なる点はフリマが実店舗を介して、ネットオークションではインターネットを介して販売をする点にある。

この違いは取引品目にそれぞれの特徴をもたらしている(図表5参照)。即ち、フリマでは市場化が進んでいる「書籍・雑誌」に出品品目、購入品目が共に集中しているのに対し、ネットオークションでは特定品目への集中が見られず、「その他」が出品・落札共に最も多く、出品品目が多様化している様子が伺える。この事は、あらゆる商品について実店舗を介在させることなく消費者と直接取引が行えるインターネット取引の場合、取扱商品の多様化が進む事を推察させる。この事は後述するロングテール現象に通じるが、個人で活動するジュエリー・デザイナーや中小規模の宝飾工房などがインターネットを活用した販路を検討する上で朗報だろう。


□ブログ商店

ブログはC2C(個人対個人取引)に直結するものではないが、ブログを介した取引が増大している現状を鑑み、この項目で紹介する。

◎開設者数

2005年3月末時点で、自分のブログを開設している国内の利用者数は約335万人。同一人が複数のブログを掛け持ちしている事を考慮すると約165万人となる。このうち少なくとも月に一度はブログを更新しているアクティブ・ユーザは約95万人である。2007年3月末のアクティブ・ユーザ数は296万人と予測されている。

◎閲覧者数

国内で、少なくとも月に一度はブログを閲覧しているインターネットユーザは、2005年3月末時で1,651万人。2007年3月末には3,455万人に達すると予測される。

ネット通販会社が販売する商品を自分のブログで紹介し、売上げに応じて手数料を受け取る仕組みをアフィリエイト(成果報酬型広告)と呼ぶが、2006年度にブログを経由した販売総額は1,275億円になると推計される。2004年度と比較すると約46倍という急速な伸張である。

今年の春以降に有力ネット企業がブログ開設者を対象に商品を提供し手数料を支払うビジネス・モデルを相次いで発表しているのは、このような状況を受けてロングテール部分の需要の集積化を図る為である。


■ロングテール現象

伝統的な市場における経験則としては、パレートの法則を挙げることができる。即ち売上げ全体の80%は、売れ筋上位20%の商品群によって構成されるというものだ。一方、インターネットを介した取引ではロングテール現象が見られる(図表6参照)。アマゾン<Amazon.co.jp>では売上げの1/3をロングテール部分から挙げていると言われる。またネット販売事業者のデータを検証した結果、上位20%がもたらす売上は全体の41%に留まり、残り80%のロングテール部分が59%の売上げを占めていたという研究報告もある。

ネット販売に於けるロングテール現象は、独立して活動をするジュエリー・デザイナーや中小規模の宝飾工房(以下、小規模宝飾事業者と記す)にとってのビジネスチャンスを示していると考える。一般に事業者は売上げの主流たる売れ筋20%の商品を如何に揃えるかに注力する傾向があるが、小規模宝飾事業者は、その特性であるフレキシブルな商品開発能力を活かし、多様化した現在の消費者ニーズを捉えるユニークな商品を供給するのに適しているからである。ネット販売では実店舗とは異なり圧倒的に低い販管費で販売が可能な他、在庫リスクを少なくする方法もある。課題は、いかに効率よく需要の集積を図るかであり、その意味では小規模宝飾事業者を対象としたポータルの出現が待望されていると考える。


参考資料:インターネット利用者数

利用者数は、6歳以上で過去一年間にインターネットを利用した事のある人を対象とした調査からの推定値。接続機器は携帯電話を含む。
1999年調査までは対象が15〜69歳。2000年調査までは対象が15〜79歳。2001年以降の調査では6歳以上が調査対象。

福本 修


参照・出典

  • 総務省「平成18年情報通信白書 」
  • 総務省報道資料「ブログ・SNSの現状分析及び将来予測」
  • 経済産業省、次世代電子商取引推進協議会、NTTデータ経営研究所「電子商取引に関する実態・市場規模調査」
  • 総務省「平成17年通信利用動向調査(世帯編)」
  • 経済産業省、次世代電子商取引推進協議会、NTTデータ経営研究所「平成16年度 電子商取引に関する実態・市場規模調査」
  • ヤフーIR資料
  • 総務省「消費者のICTネットワーク利用状況調査」
     

本稿は、GIA JAPAPNの機関紙ジェモロジスツ ニュース(Vol.54)への弊社提供原稿を転載した。執筆は福本。

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Posted: 2006/10/24

                      


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