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[宝石学の世界]--Vol.405-20110222
1. パンダと一緒に珊瑚はいかが
2. GIA JAPANインストラクター候補を募集
3. ジュエリーの研究グループ、AZClub（エージークラブ）が定例会を開催
4. 宝石学Ｑ＆Ａ - ルビーとピンクサファイアの違い
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1. パンダと一緒に珊瑚はいかが ∝∽∽∽∽∝∝∽∽∽∽∝∝∽∽∽∽∝∝∝∽∝∽
昨晩上野動物園に到着したジャイアントパンダ。今朝のニュースも多くの時間が
その関連ニュースに費やされていたが、上野動物園そばにある国立科学博物館にて
3月19日（土）より「宝石サンゴ展」が開催される。パンダ目当てに上野に繰り出す
宝石好きはワンセットにして楽しんではいかが！？
・開催期間：平成23年3月19日（土）〜5月29日（日） （休館日有り）
・開館時間：午前9時〜午後5時（金曜日は午後8時まで）
・会場：国立科学博物館 地球館地下１階 特別展示室
・入館料：常設展示入館料のみで閲覧可能
(一般・大学生：600円）、高校生以下、65歳以上は無料
・主催 国立科学博物館、高知大学
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2. GIA JAPANインストラクター候補を募集∝∽∽∽∽∝∝∽∽∽∽∝∝∽∽∽∽∝∝
一般社団法人GIA JAPANは、同校東京校に勤務するインストラクタ−候補の募集を
行っている。
必要な資格はGIA-GGで、且つ３年以上の業界経験を有し、宝石学教育に情熱を持って
長く働ける事を応募の条件としている。また英語力を有すれば尚望ましいとの事。
応募希望者は、まずは履歴書・職務経歴書を同校まで郵送。
対象者にはその後面接の案内を同校より行う。
応募最終エントリ−は3月7日。
人事担当者は牛山忠子氏。
・一般社団法人GIA JAPAN
http://www.giajpn.gr.jp/
〒110-0005
東京都台東区5-15-14 御徒町CYビル2階
電話：03-3835-7046
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3. ジュエリーの研究グループ、AZClub（エージークラブ）が定例会を開催 ∝∽∽∽
ジュエリーの研究グループ、AZClub（エージークラブ）が定例会を開催する。講師は
弊誌でも「ジュエリーの歴史6000年」や「ジュエリー・ビジネス・トレーニング」※
の連載でお馴染みの増渕邦治先生が務める。
テーマは「ジュエリーの歴史入門」。
今後エージークラブでは数回にわたりジュエリーの歴史講座を開講するが、今回の
定例会では歴史を学ぶにあたりどのような基礎知識を身につけておけば良いか、また
ジュエリーの歴史がよく判るポイントなどについて学ぶ。
以下、エージークラブ4月定例会の案内より。
私たちが携わるジュエリーは何千年という歴史の積み重ねの上にあります。
しかしヨーロッパの人たちと違い、本物のジュエリーを観る機会は少なく、また
歴史を知らないでジュエリーを語る事はできません。
ジュエリーの歴史入門を理解しておけば、今後のジュエリーの歴史講座は面白い
程よく理解できます。
エージークラブのジュエリーの歴史入門では、紀元前4000年頃の、エジプトや
メソポタミアを始めとする、古代オリエント文明からスタートします。ジュエリー
の歴史6000年の悠久とした流れを一緒に学びませんか。
ご興味のある方は、是非ご応募ください。
[AZClub／エージークラブ4月定例会]
・テーマ：「ジュエリーの歴史入門」
・講師：増渕邦治氏
・日時：2011年4月2日（土）17時-19時
・場所：銀座ルノアール会議室
・会費：正会員は無料。非会員(ビギナー)は2500円（飲み物含む）
・定員：15名
○参加希望者は集計の都合上3月20日までにお申し込みください。
なお参加者は正会員を優先とし、定員になり次第締め切らせて頂きます。
○新しく入会または定例会に参加希望の方は、c-taka@t-mode.biz
勝呂までお問い合わせください。
※ジュエリーの歴史6000年
http://weblog.gem-land.com/?cat=27
※ジュエリー・ビジネス・トレーニング
http://weblog.gem-land.com/?cat=25
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4. 宝石学 Ｑ＆Ａ - ルビーとピンクサファイアの違い ∝∽∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∝
Ｑ：
ルビーとピンクサファイアの違いについてお聞きします。
ピンク色のコランダムをなぜ中・低品質のルビーとして安価に販売しないのかわかり
ません。
スターのあるピンク・コランダムはスタールビーと表示しているのに。
又、サファイアの場合は薄い青でもブルーサファイアと、灰色のスター・コランダム
は（スター）グレイ・サファイアとは普通呼ばないのに、です。
Ａ：
コランダム、ルビー、サファイアの関係をご存じない方のために冒頭ひとこと。
コランダムとは鉱物種の名称で、その中で赤いコランダムをルビー、それ以外の
コランダムをサファイアと呼んでいます。
ただし、サファイアとはラテン語で青を意味するのsapphirusを語源としております
から、単にサファイアといえば青色のコランダムを指します。青色以外にもオレン
ジ、イエロー、グリーンなどのコランダムがあり、これら赤と青以外のコランダム
はファンシー・サファイアと総称するか、あるいはイエローサファイア、ピンク
サファイアのように色の名称をサファイアの前に付けて呼称します。
さて、ご質問への応えです。
ピンクのコランダムはピンクサファイアと呼ぶのが正しく、ルビーではありません。
従って、ピンク色のコランダムをルビーとして販売しないのは、それがルビーでは
ないからです。
ピンク・サファイアとルビーでは、販売価値に違いが生じます。従って、鑑別機関
に持ち込まれた赤色系のコランダムがピンク・サファイアと判断されるか、あるい
はルビーとされるかは、その市場価値（値段）に影響しますから、当該石の所有者
にとって大きな問題です。 よって鑑別機関ではルビーマスター等と呼ぶ基準石を
所有しており、判断に迷う赤色系コランダムの場合にはこの検査石と比較をする
（基準石よりも赤が弱ければピンクやパープルサファイア）ことで判断しています。
もうひとつご指摘の、
「スターのあるピンク・コランダムはスタールビーと表示しているのに..」
という点についてです。
スター宝石の場合、透明石よりもルビーと判断される色の幅が広くなります。
別の言い方をすると、透明石ならばパープル・サファイアと呼ばれる色目であった
としても、スター石の場合にはルビーと呼ばれ得るということを意味しています
（全てのパープル スター サファイアやピンク スター サファイアがスター ルビー
と呼ばれるという意味ではありません）。
この理由は、スター効果の原因であるニードル（針状）・インクルージョンの存在
を勘案して色を評価する考え方が成り立っているからです。つまり、仮に透明石で
あればパープルサファイアとされる色をもつ石であったとしても、スター効果を有
する場合には、スター効果の原因たるニードル・インクルージョンがない場合に推
定される色に基づいて判断をするという考え方です。
スター効果とは石内部に無数に存在する細かなニードル・インクルージョンで光が
一定の法則で反射をすることで生まれますが、このインクルージョンが石を透過す
る光を阻害し反射・散乱をより多く起こすことで赤色が弱まります。
美しいスター効果に貢献しているインクルージョンの色に与える影響を、サファイ
アなのかルビーなのか宝石名を判断する際には割り引きましょうという考えなので
す。
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※敬称を省略しました。
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