■ 元気なオーダー、リフォーム商売
- 宝飾販売の不振が続いている。さまざまな理由が重なっているが、残念ながら、この厳しさは当分続くと見なければいけないのだろう。
- そんななか、唯一ともいえる元気な分野がオーダー、リフォーム関連の商売だ。日本人が保有しているジュエリーの総額が約80兆円、ダイヤモンドに至っては、誰かが推計していたが、すでに累計3,000万カラットが輸入されているという。これは世界のどこかのダイヤモンド鉱山より多い埋蔵量ではないのか。
■ 埋蔵されているジュエリーは4億個
- こういう数字を見れば、製品販売が不振なのは、経済状況のせいばかりではないのかもしれないと思えてくる。 日本女性が自分の宝石箱やタンスを開けてみれば、そこには使わなくなったジュエリーが放置されている。調査によれば、その数は平均で10個。日本の成人女性を4,000万人とすれば、すでに4億個のジュエリーを日本人は持っていることになる。これをそのままにして、また新しいジュエリーを買おうというのは、よほど金余りが進まない限りムリなのかもしれない。オーダー、リフォーム需要が堅調なのも頷けるというものである。
■ オーダー、リフォームで売上を作っている店の特徴
- そんななか、さまざまな宝飾店がオーダー、リフォームの看板を掲げ始めているが、好調な店とそうでない店の差は歴然としている。 何がその差を作っている理由かを探ってみると、好調な店は次のようなやり方をしていることがわかる。
1)オーダー、リフォームの専用コーナーを設置している
- 自店のオーダー、リフォーム事例を写真や実物で紹介したり、空枠サンプルを並べ、どんなデザインがあり、いくら位で出来るかを伝える専用コーナーを設置している。
2)ファイル化した事例サンプル集がある
- オーダー、リフォーム事例をファイルにし、顧客に事例集として見せることで、具体的な商談に持ち込めるツール類を備えている。
3)提携工場、職人を持っている
- 顧客のさまざまな要望に即応するためには加工との一体化が不可欠だが、その
ためには気の合った職人や加工会社との連携が重要になる。そういうパートナーを契約で抱えている。
■ CD-ROM化したリフォームの事例集
- こういう体制作りが、今後オーダー、リフォームで実績を作っていくための不可欠の課題となるだろう。 しかし、自前でこれらすべてを準備することは容易ではない。そこで、この度、(2)のファイル化した事例サンプル集に関し、日本カスタム・ジュエラー協会では、パソコンで印刷してすぐに使えるCD-ROMを製作し、希望者に無料頒布することにした(データはエクセルで制作。郵送料は宅急便で着払い)。CD-ROMに掲載されている品物は、実物があるもの、原型があるもの、ゴム型があるもので構成されており、空枠も約200型掲載されている。実製作にあたっては割安に製作することが出来る。希望者は下記までE-MaiかFAXで申し込んでいただきたいとのこと。