貴石と半貴石の差は、希少性と価格(希少性が高ければ値段が高い)によるものだと理解しています。法律や学術的に定義が定められている用語ではなく、取引習慣上の区別ですから、一般的なコンセンサスはあるものの明確な定義はありません(鉱物の定義)。
キュービックジルコニアは、おっしゃるように人造石です。鉱物とは天然石の場合にだけ用い、人造石は鉱物の範疇には入りません。従いまして、キュービックジルコニアは鉱物ではありません。
先に半貴石の法律的な分類はないと記しました。しかし、この用語が幾らでも作り出せる人造石ではなく、自然界の偶然で形成された天然宝石を示す事は明らかでしょう。従って、半貴石という用語でキュービックジルコニアを指すのは不適切な表現で有るということが出来ます(このような不適切な表現を「不当景品類及び不当表示防止法」など罰則の極めて低い法律でしか規制していないのは、今日の日本の宝石販売に不適切な表現が氾濫している原因のひとつかと思います。不心得な販売者は、誠実な表記こそが消費者の理解を勝ち取り、ひいては自らが繁栄する道であることを知るべきでしょう)。
人造石とは、文字通り人の作ったものです。自然界に存在する結晶を人為的に作ったもの(合成石)と、自然界には存在しない人造石とがあります。
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